メキシコ旅行記
こんにちは!ようこそTucoへ。中村です。
あなたには憧れの国や、好きな国ってありますか?
僕は、以前からアメリカやメキシコにすごく興味があって、どちらも旅行してきました。
特にメキシコは妙に惹かれるところがありました。
きっかけは、マカロニ・ウエスタンなどの西部劇が、アメリカ西部というよりもメキシコ辺りが舞台だったりすることが多く(実際の撮影場所はスペインだったりしますが・・・)、スペイン風の建物やエスニックな雰囲気、荒涼とした風景などを見てみたいと思うようになったことです。
それにマヤ、アステカなどの歴史遺産もあるし、本場のメキシカン・フードもかなりうまそうだし、とても興味のある国だったんですよね。
で、思い切ってメキシコに旅行することに決めたんだけど、気になるのが治安。
今でも麻薬カルテル同士の争いがあったり、メキシコの治安はあまり良くないみたいですよね。僕が旅行した2005年も同じような感じでした。
それに日本人を狙った誘拐も頻繁に起こっていると外務省などが注意を呼びかけていたので、「メキシコって怖いんだなぁ」と躊躇しないでもありませんでした。
でも、もともと貧乏旅行だったし、小汚い格好のバックパッカーでいけば大丈夫だろうと、変な覚悟を決めて出発しました。
結論からいえば、メキシコ旅行で一番印象に残ったことといえば、歴史遺産や美味しかったメキシカン・フードでもなくメキシコ人の人柄なんですよね。おかげで本当に楽しい旅行ができたから。
貧乏旅行だったので、メキシコ・シティーまでの飛行機はバンクーバー、サンフランシスコと格安乗り継ぎチケット。
いつも思うんだけど、カナダやアメリカの入国審査官って、イライラして怒ってる人が多くないですか?
長い時間飛行機に乗ってたからこっちも疲れてるんだけど、さらに審査にも時間がかかります。
もちろんそんなこと彼らには関係なしで、ひどく高圧的。テロの警備で神経がピリピリきてるんでしょうか。
実際、バンクーバーでは荷物の中身を全部開けさせらました。乗り継ぎだけなのになぁ・・・。
これとはうってかわって、メキシコの入国審査はいたって簡単に終了。入国審査官にはほとんど何も聞かれず、しかもずっとニコニコ笑顔を浮かべて「メキシコにようこそ」みたいな雰囲気。カナダやアメリカと比べるとある意味テキトーな感じすらしました。
長時間のフライトにヘトヘトだったこともあって、こういうところが単純に「良さそうな国だなー」と思ったのがメキシコに着いてからの第一印象です。
メキシコ人の一般的なイメージの“陽気で明るい”ってのは確かにそうだったんだけど、とても親切な印象もありました。
観光客を騙すメキシコ人も多いって聞いていたからかなり警戒していたんだけど、親切な人が本当に多かったです。
メキシコでは基本的に英語が通じません。スペイン語を少しは覚えて行ったから、こっちがしゃべる分には通じたりしたんだけど、どうしても相手の話すスペイン語がわからないってことがよくありました。
でも、そんな時でも嫌な顔せず、こっちが理解できるまで根気よくつき合ってくれるんですよね。
メキシコのタコス屋は中身を自分で選ぶところが多いんですが、ある時、露天のタコス屋で注文しようとして、そこのおばさんに食材が何かっていろいろ質問してみました。でもやっぱりおばさんのスペイン語がわからない・・・
何度聞いてもわからず諦めようとしたけど、おばさんは何度も必死で説明してくれました。
ついには英語を話せる人まで捜してくれて、やっと通じたってことがありました。そんな厄介にも、おばさんは嫌な顔どころかとても楽しそうにしていたんですよね。
地下鉄では自分の降りる駅を乗り越してまで、僕の降りたい駅まで送ってくれた青年もいたし、飛び込みで泊まったホテルでは、従業員さんたちがいろいろ気にかけてくれてジュースやお菓子を振る舞ってくれました。
こういうのって、単なるお節介ってことなのかもしれないけど、いろんな人に助けられたおかげで旅の間中ずっといい気分でいられました。
適当で胡散臭い人もいたんだけど(特に商売してる人)、なんだか人間味があって憎めない国民性なんですよね。
あれからも一向に治安は良くなっていないメキシコだけど、僕にとってはまた必ず行きたい国です。
その国を好きになるかどうかは、そこに住む人たちの人柄が自分に合っているかで決まるように思います。