究極のライブバンド、グレイトフル・デッド
Tucoへようこそ!こんにちは、中村です。
現在、音楽業界で頭を悩ませていることが、CDが売れなくなってきていることらしいよね。
なぜCDを買わなくなったのか?
今年行われたあるアンケート調査の結果の上位は、
“レンタルするから”が、49%
“itunes storeなどでダウンロード購入するから”が19%
となったようです。
その一方で、ネットでの違法ダウンロードもその原因のひとつだともいわれています。
最近、ニュースで知ったんだけど、ネットに違法にアップした人だけじゃなく、違法と知りながらダウンロードした人も処罰の対象になるとか。
いずれにしても、音楽ビジネスのかたちが変わり始めているのかもしれないね。
まぁその辺の難しい話はよくわからないんだけど、アルバムが売れなくても大成功したバンドってちゃんといるんだよね。
日本ではそんなに知名度が高くないけど、母国アメリカでは知らない人がいないくらい有名な伝説的ロックバンド、グレイトフル・デッド(The Grateful Dead)。
グレイトフル・デッドといえば、1960年代のヒッピー文化やサイケデリック音楽を代表するバンドなんだけど、彼らの最も大きな特徴は“ライブバンド”だってこと。
ビルボードなんかのヒット・ランキングとはほぼ無縁なバンドなんだけど、とことん音楽を楽しむことを追求したライブは、観客動員数が世界一ともいわれてるんだって。
一般的にはアルバムの宣伝のためにライブをするんだけど、彼らの場合は完全にライブの方がメインになっちゃってる。だから彼らは、ライブに来るファンをとても大事にしたんだよね。
客がライブで自由に音源を録音できたっていうからスゴイ。誰でも自分が見に行ったライブ音源は欲しいと思うもんね。
それに、ライブのチケットは業者にまかせず、メンバー自身がファンに直接売ってたんだって。特に最前列は確実にファンに届くようにしてたんだとか。
そんな、ファンを大事にするスタイルが、“デッドヘッズ”と呼ばれる熱狂的なファンを産み出し、アルバムを出さなくても人気が衰えなかったんだよね。
今でもビーン・ベアやスティール・ユア・フェイス(ガイコツに稲妻があるヤツ)などのグレイトフル・デッドのキャラクターは洋楽ロックの定番のTシャツだたりするよね。
ひとたびツアーが始まると、一緒に追いかけるデッドヘッズがいたり、ライブで録音した音源をデッドヘッズ同士で交換することでさらに動員数が膨れ上がって、一種のコミュニティーが生まれた。それを考えると、ファンにとってグレイトフル・デッドはアーティストというよりも、楽しい時間や場所を提供してくれる特別な存在に近かったんじゃなかな。
しかも、グレイトフル・デッドは即興演奏が多く、いつもライブは長時間だったらしいから、ファンはとことん楽しめたんでしょうね。